アブダビとは、アラビア半島にあるアラブ首長国連邦を構成する首長国の1角であり、連邦の首都であるアブダビ市は、アブダビ首長国にあります。中東はモータースポーツのイメージは強く、サウジアラビアなどは近年までモーターレーシングが禁止されていました。またアブダビでF1のGPが開催された初めの年は2009年からであり、比較的近年といえます。このアブダビは観光地としては、日本で名前は広く知られておらず、ドバイのほうが観光でもビジネスでも有名です。アブダビはどちらかといえば政治の中心としての地域です。しかし近年は多くの企業がアブダビに進出しており、実はUAEの国土の8割をアブダビが占めているのです。そして政治的中心ということもあり、治安もよく世界で安全の都市にランクインされています。

アブダビでのGPはF1最終戦の地でありリゾートも楽しめる

アブダビのGPはヤス・マリーナ・サーキットで行われます。ここは以前からあったサーキット場ではなく、ヤス島にリゾート開発計画の一環として建設されたナイトレースが可能となっている数少ないサーキットです。F1はオリンピックのように1国で行うわけでは無く、このモータースポーツの世界最高峰ともいえるレースは3月のオーストラリアGPを皮切りにして、世界各国で開催日をずらし、1国を3日から4日にかけて行っていき、最後に11月に行われるアブダビグランプリで締められます。またアラブ首長国連邦で初めて行われた2009年には17戦行われており、この時から最終戦の地として選ばれています。このヤス・マリーナ・サーキットは開発計画の一環としてレースコースを建設しており、その周辺にはフェラーリテーマパークやゴルフコース、マリーナもあり、もちろん5つ星ホテルがあります。

アブダビのGPはF1の他のコースと比較しても独特

アブダビは亜熱帯気候ですが、GPが行われる11月は冬期となり、少量ですが雨が降ります。また気温は15度から30度と日本の冬とは違い、年間通して凍えるような寒さとなることはない土地です。ただ夜になると気温が低下するため、路面温度の低下が著しく、F1市場初めてトワイライトレースが開催されているが、タイヤマネジメントが非常に重要になるレース地となります。また市街地や公園で行われるGPや専用のサーキットで行われるGPと様々なコースがありますが、ヤス・マリーナ・サーキットはレーシング専用コースと市街地をイメージしたコースが組み合わされており、前半は高速でのレース、後半は連続する90度コーナーなどテクニックを重視したレースが展開されていく独特なサーキットとなっています。アップダウンはほとんどないですが、砂漠の砂によって滑りやすい場所もあるなど、難しいコースです。